【アゲハチョウ科の越冬の方法と春型・夏型】蛹で越冬するの?卵や幼虫、成虫では越冬できないの?

蝶の生態他
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  1. アゲハチョウ科の蝶はどうやって越冬するの?
  2. 越冬したアゲハチョウ科の蝶の特徴は?

そんな疑問を持った人は是非この記事をご覧ください。1点目の疑問について結論から記載すると、アゲハチョウ科の蝶の多くは蛹で越冬します。

”多くは”と記載したのは、種類によって越冬の方法は異なるからです。都市部でもよく見られるアゲハチョウ(ナミアゲハ)やキアゲハ、クロアゲハ、カラスアゲハは蛹で越冬します。一方で、ウスバシロチョウやヒメウスバシロチョウは卵で越冬します。

以下ではアゲハチョウ科の蝶の越冬の方法と、越冬したアゲハチョウ科の蝶の特徴を詳しく解説しますので、是非最後までご覧ください。

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蝶の越冬

日本には約260種類の蝶が生息しており、越冬の形態は種類によって異なります。

例えば、キタキチョウは成虫で越冬します。下の写真は葉の裏で越冬するキタキチョウです。

2016年3月21日千葉県流山市のキタキチョウ

一方で、日本を代表するシジミチョウであるヤマトシジミは幼虫で越冬します。また、この記事で扱うアゲハチョウ(ナミアゲハ)は蛹で越冬します。さらに、ミドリシジミという蝶は卵で越冬します。

この様に、蝶は種類によって越冬の形態が異なります。

成虫で越冬する代表種キタキチョウ、キタテハ
蛹で越冬する代表種アゲハチョウ、モンシロチョウ
幼虫で越冬する代表種ヤマトシジミ、モンキチョウ
卵で越冬する代表種ミドリシジミ、ウスバシロチョウ
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アゲハチョウ科の蝶の種類

アゲハチョウ科の蝶は日本に21種類生息しています。その中で、最も代表的なアゲハチョウ科の蝶は”アゲハチョウ(別名:ナミアゲハ)”です。

2008年8月17日愛知県日進市のアゲハチョウ

その他にも、クロアゲハやアオスジアゲハなどが目にする機会の多いアゲハチョウ科の蝶です。これらの蝶は、都市部の公園などでも普通に見られます。

2016年3月21日沖縄県石垣島のクロアゲハ
2016年3月21日沖縄県石垣市のアオスジアゲハ

日本に生息する21種類のアゲハチョウ科の蝶は以下になります。

  1. ギフチョウ
  2. ヒメギフチョウ
  3. ホソオチョウ
  4. ウスバアゲハ(ウスバシロチョウ)
  5. ヒメウスバアゲハ(ヒメウスバシロチョウ)
  6. キイロウスバアゲハ(ウスバキチョウ)
  7. ジャコウアゲハ
  8. ベニモンアゲハ
  9. アオスジアゲハ
  10. ミカドアゲハ
  11. ナミアゲハ(アゲハチョウ)
  12. キアゲハ
  13. ナガサキアゲハ
  14. モンキアゲハ
  15. シロオビアゲハ
  16. クロアゲハ
  17. オナガアゲハ
  18. カラスアゲハ
  19. オキナワカラスアゲハ
  20. ヤエヤマカラスアゲハ
  21. ミヤマカラスアゲハ
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アゲハチョウ科の蝶の越冬の方法

アゲハチョウ科の蝶の多くは蛹で越冬し、一部の蝶は卵で越冬します。成虫や幼虫で越冬する種類は存在せず、必ず蛹か卵で越冬します。以下では、蛹で越冬するアゲハチョウと、卵で越冬するアゲハチョウを解説します。

蛹で越冬するアゲハチョウ

アゲハチョウの越冬蛹

蛹で越冬するアゲハチョウは以下に示す19種類います。このうち、キイロウスバアゲハ(ウスバキチョウ)は、卵から成虫になるまで2年かかり、1年目は卵で、2年目は蛹で越冬します。

ウスバシロチョウとヒメウスバシロチョウの2種類を除く全てのアゲハチョウ科の蝶は蛹で越冬します。

【蛹で越冬するアゲハチョウ科の蝶】

  1. ギフチョウ
  2. ヒメギフチョウ
  3. ホソオチョウ
  4. キイロウスバアゲハ(ウスバキチョウ)
  5. ジャコウアゲハ
  6. ベニモンアゲハ
  7. アオスジアゲハ
  8. ミカドアゲハ
  9. ナミアゲハ(アゲハチョウ)
  10. キアゲハ
  11. ナガサキアゲハ
  12. モンキアゲハ
  13. シロオビアゲハ
  14. クロアゲハ
  15. オナガアゲハ
  16. カラスアゲハ
  17. オキナワカラスアゲハ
  18. ヤエヤマカラスアゲハ
  19. ミヤマカラスアゲハ

卵で越冬するアゲハチョウ

卵で越冬するアゲハチョウは以下に示す3種類だけです。このうち、キイロウスバアゲハ(ウスバキチョウ)は、卵から成虫になるまで2年かかり、1年目は卵で、2年目は蛹で越冬します。

【卵で越冬するアゲハチョウ科の蝶】

  1. ウスバアゲハ(ウスバシロチョウ)
  2. ヒメウスバアゲハ(ヒメウスバシロチョウ)
  3. キイロウスバアゲハ(ウスバキチョウ)
2015年6月13日栃木県日光市のウスバシロチョウ
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越冬したアゲハチョウの特徴~夏型と春型~

アゲハチョウ科の蝶の多くは、1年に何度も世代交代を行います。

例えば、春に羽化したアゲハチョウはすぐに卵を産み、成長して初夏ごろに羽化します。初夏に羽化したアゲハチョウはまたすぐに卵を産み、夏に羽化します。そして、夏に羽化したアゲハチョウの卵が秋ごろに羽化します。最後に、秋に羽化したアゲハチョウが卵を産み、蛹で越冬して翌年の春に羽化します。

蛹で越冬して翌年の春に羽化したアゲハチョウを”春型”と呼びます。そして、それ以降に羽化したアゲハチョウを”夏型”と呼びます。春型と夏型は見た目が異なります。見た目の特徴は以下の通りです。

  • 春型のアゲハチョウ:小型で黒斑が目立たない
  • 夏型のアゲハチョウ:大型で黒斑が目立つ
2008年5月18日東京都文京区のアゲハチョウ春型
2017年5月28日東京都文京区のアゲハチョウ夏型

この特徴はアゲハチョウ(ナミアゲハ)に限らず他の多くのアゲハチョウ科の蝶に当てはまり、春型は一般的に小型となり、夏型は大型となる傾向があります。

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まとめ

この記事では、アゲハチョウ科の蝶の越冬の方法と、越冬したアゲハチョウ科の蝶の特徴を詳しく解説しました。まとめると以下の通りとなります。

  • 蝶は種類によって越冬する形態が異なる。
  • アゲハチョウ科の蝶の多くは蛹で越冬する。
  • ウスバシロチョウやヒメウスバシロチョウは蛹ではなく卵で越冬する。
  • 越冬して春に羽化したアゲハチョウやクロアゲハなどは”春型”と呼ばれ、夏に羽化した夏型と比較して小型になる傾向がある。

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