【足立区生物園を紹介】ツシマウラボシシジミが観察できる場所

蝶の生態他

東京都内で多くの蝶が観察できるオススメの場所は?

と聞かれた時に、まず思い浮かぶのは東京都足立区にある足立区生物園です。

足立区生物園の外観

この足立区生物園は、園内に大温室があり、その中で多くの珍しい蝶が放し飼いにされています。ここで見られる蝶は南方系の蝶が多く、東京都には生息していない蝶ばかりです。

さらに、足立区生物園では、絶滅の危機に瀕するツシマウラボシシジミの飼育を行っており、年に数回特別公開もされます。

この記事では、そんな足立区生物園を紹介します!

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足立区生物園ってどんな場所?

園内マップ
おすすめ度★★★★★
昆虫の種類★★★★★
都心からのアクセス性★★★★★
入場料★★★★★(大人\300、中学生\150)
ホームページhttps://seibutuen.jp/index.html

足立区生物園は東京都内にある大人から子供まで誰でも楽しめる場所です。入場料は大人が300円、小人が150円(※2024年5月時点)で、開園時間は季節により異なりますが、夏場は9:30~17:00までとなっています。

園内には、チョウの飼育室や生き物研究室、図書コーナーなどがありますが、何と言ってもオススメは多くの蝶が観察できる大温室です。

大温室とは?

足立区昆虫館の大温室

大温室は1階から2階に吹き抜けとなっていて、この非常に広い空間の中で多くの蝶が放し飼いにされています。大温室内には多くの花や蜜が入ったお皿があちらこちらにあり、吸蜜をする蝶も多くいます。

大温室で観察できる蝶の種類

大温室で見られる蝶

大温室内に、ここで見られる蝶が紹介されていました。紹介されていたのは以下の18種類です(ホシボウジャクは蛾なので除きます)。この18種類に、特別に公開されるツシマウラボシシジミを加えた19種類の蝶がこの大温室内で観察できます

  • シロオビアゲハ
  • ナミアゲハ
  • ナガサキアゲハ
  • スジグロカバマダラ
  • リュウキュウアサギマダラ
  • アサギマダラ
  • オオゴマダラ
  • ヒメアサギマダラ
  • ツマムラサキマダラ
  • カバタテハ
  • イシガケチョウ
  • リュウキュウムラサキ
  • リュウキュウヒメジャノメ
  • ヒメウラナミジャノメ
  • ツマベニチョウ
  • クロテンシロチョウ
  • モンシロチョウ
  • キタキチョウ
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実際に大温室で観察した蝶を紹介

続いて、これまでに実際に足立区生物園の大温室で観察した蝶を紹介します。

ツシマウラボシシジミ

2024年5月1日に観察したツシマウラボシシジミ

最初に紹介するのはツシマウラボシシジミです。この蝶は日本では長崎県の対馬市のみに生息する非常に小さい蝶で、対馬市の天然記念物に指定されています。近年は、林床に生える食草がシカの食害で激減しており、その影響を受けてツシマウラボシシジミも激減してしまっています。

そういった状況から、足立区生物園では生息域外保全のため、2013年頃から繁殖活動をはじめ現在まで続いています。そして、年に数回、この大温室内で特別公開されます。

ツシマウラボシシジミの特別公開

シロオビアゲハ

2024年5月1日に観察したシロオビアゲハ

シロオビアゲハは真っ黒の翅に白い帯が目立つ蝶で、大温室内で多くの個体が飛び回っていました。この蝶は沖縄から九州南部にかけて生息する蝶で、東京では見ることができません。赤色系の花の蜜を吸う姿が見られました。

スジグロカバマダラ

2024年5月1日に観察したスジグロカバマダラ

スジグロカバマダラは主に八重山で土着している蝶です。この蝶も東京都内では基本的に観察することはできない蝶です。

リュウキュウアサギマダラ

2024年5月1日に観察したリュウキュウアサギマダラ

リュウキュウアサギマダラも沖縄から九州南部に生息する蝶です。沖縄では生息数が多く、最も普通に見られるマダラチョウです。

アサギマダラ

2024年5月1日に観察したアサギマダラ

アサギマダラは数は多くありませんが東京都内でも観察することができる蝶です。長距離の移動をすることでも有名な蝶で、運が良ければ23区内でも観察することができます。

オオゴマダラ

2024年5月1日に観察したオオゴマダラ

オオゴマダラは日本に生息する蝶の中で最も大きい種の1つです。生息地域は沖縄や九州南部の南方系の蝶で、東京都内では観察することができません。非常にゆったりと滑空するように飛びます。大温室内では多くのオオゴマダラが観察できました。

ヒメアサギマダラ

2024年5月1日に観察したヒメアサギマダラ

ヒメアサギマダラはかつては日本には生息していませんでしたが、1980年代頃から与那国島で継続的に発生するようになりました。現在でも八重山で観察できます。

ツマムラサキマダラ

2024年5月1日に観察したツマムラサキマダラ

ツマムラサキマダラもかつては迷チョウで日本には生息していませんでした。1992年頃から沖縄県で定着しており、現座では奄美から八重山にかけて観察することができる蝶です。

カバタテハ

2024年5月1日に観察したカバタテハ

カバタテハはかつては日本には生息していない迷チョウでした。1967年に石垣島と西表島で観察され、その後も沖縄の各地で継続的に観察されています。

リュウキュウヒメジャノメ

2024年5月1日に観察したリュウキュウヒメジャノメ

リュウキュウヒメジャノメは日本固有種で、沖縄や九州南部に生息している蝶です。生息地では普通にみられる蝶です。

ツマベニチョウ

2024年5月1日に観察したツマベニチョウ

ツマベニチョウは大型のシロチョウ科の蝶で、沖縄や九州南部に生息しています。翅の先端のオレンジ色が特徴的な蝶です。

クロテンシロチョウ

2024年5月1日に観察したクロテンシロチョウ

クロテンシロチョウはかつては日本には生息していなかった蝶ですが、1988年以降から与那国島や八重山で定着しています。

キタキチョウ

2024年5月1日に観察したキタキチョウ

キタキチョウは東京都内でもごく普通に観察できる普通種の蝶です。見た目がよく似た種として、ミナミキチョウやタイワンキチョウがおり、この2種類は東京都内には生息していないので、この2種類のどちらかが観察できると良いなと思っていましたが、観察できたのはキタキチョウだけでした。そもそも、ミナミキチョウやタイワンキチョウは大温室内にはいないようです。

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