コミスジ・ホシミスジ・ミスジチョウ・オオミスジの違い・見分け方

蝶の見分け方
※当サイトではアフィリエイト広告を利用して商品を紹介しています。
※当サイトではアフィリエイト広告を利用して商品を紹介しています。

このブログではよく似た蝶の見分け方を紹介しています。

見た目がよく似ている蝶は、初心者の方には(時には上級者でも)見分けるのが難しいと思います。例えば、アゲハチョウとキアゲハの見分け方、モンシロチョウとスジグロシロチョウの見分け方などは、最初に悩むところだと思います。

また、中級者や上級者になってきても、ゼフィルスの見分け方やサカハチチョウとアカマダラの見分け方、さらにはスジグロシロチョウとヤマトスジグロシロチョウとエゾスジグロシロチョウの見分け方などは簡単ではありません(※ヤマトスジグロシロチョウに関しては、もはや見た目では判別不能です)。

この「よく似た蝶の見分け方」のシリーズでは、こういった蝶をどの様に見分けるのかについて紹介をしていきます。

その中でも、この記事では、コミスジ・ホシミスジ・ミスジチョウ・オオミスジの見分け方について紹介をします。

↓動画版はこちらです。チャンネル登録も是非よろしくお願いします!

スポンサーリンク

コミスジ・ホシミスジ・ミスジチョウ・オオミスジの見分け方

この4種類の蝶はどれもタテハチョウ科の蝶で、滑空するように飛ぶという特徴があります。

この4種類の蝶のうち、最も普通に見られるのはコミスジです。コミスジは都市部の公園や民家などでも普通に見ることができます。そのため、公園や民家などで見かけたらまずはコミスジを疑うのが良いと思います。

ですが、都市部の公園や民家にコミスジ以外の蝶が生息していないわけではなく、近年は例えば東京都の石神井公園や井の頭公園ではホシミスジが見られるようになりました。そのため、この4種類を見分けるためには、見た目の違いなども知っておく必要があります。

見た目の違い

これら4種類の蝶は見た目がよく似ていますが、違いを覚えてしまえばそれほど見分けるのは難しくありません。一般的な見分け方としては、上の写真で示した通りとなります。

また、この見分け方以外には、翅の大きさにも違いがあります。翅の大きさは一般的に、オオミスジ>ミスジチョウ>ホシミスジ>コミスジとなります。

こういった翅の模様や大きさの違いから見分けることができます。

見られる時期の違い

この4種類の蝶は、成虫が見られる時期にも違いがありますので、何月に観察できたかによってもある程度判別ができます。4種類の成虫が見られる時期は以下の通りです。

  • コミスジ:4月下旬頃から10月上旬頃まで
  • ホシミスジ:6月頃から7月頃まで
  • ミスジチョウ:5月下旬頃から7月上旬頃まで
  • オオミスジ:7月頃から8月頃まで

例えば、5月上旬頃に観察ができれば、コミスジであると判別することができます。一方で、7月頃は4種類全て観察することができますので、時期だけで判断するのは難しいと言えます。

分布や食草、生息環境の違い

この4種類の蝶は、分布や幼虫の食草、生息環境でもある程度見分けることができます。

例えば、ホシミスジは北海道には生息していません。また、イロハモミジなどのカエデ科の植物に産卵していればミスジチョウと判別することができます。

詳細は違いは以下の通りです。

コミスジ

  • 食草:フジ・クズ・ナンテンハギなどのマメ科の植物
  • 分布:北海道・本州・四国・九州のほぼ全域
  • 生息環境:平地や低山地

ホシミスジ

  • 食草:シモツケ、ホザキシモツケなどのバラ科の植物
  • 分布:本州、四国、九州
  • 生息環境:丘陵地や山地

ミスジチョウ

  • 食草:イロハモミジ、オオモミジなどのカエデ科の植物
  • 分布:北海道・本州・四国・九州のほぼ全域
  • 生息環境:主に山地

オオミスジ

  • 食草:ウメ、スモモなどのバラ科の植物
  • 分布:北海道・本州
  • 生息環境:農地や渓谷など
スポンサーリンク

コミスジの紹介

2017年5月7日東京都練馬区のコミスジ
分布北海道、本州、四国、九州
生息環境平地、山地
発生回数年3回程度
成虫が見られる時期5月から10月頃
越冬の状態幼虫で越冬
食草フジ、クズ、ナンテンハギなど
亜種なし

コミスジは北海道から九州までの平地と山地に生息し、日本で最も普通に見られるミスジチョウ類の蝶です。市街地近郊でも見られ、東京都内の公園でもよく見られます。滑空するように飛び、花の蜜や獣糞の汁を吸います。

成虫は年3回程度見られ、第1化は5月頃に羽化し、その後も継続的に発生し、10月頃まで見られます。

スポンサーリンク

ホシミスジの紹介

2016年9月25日東京都練馬区のホシミスジ
分布本州、四国、九州
生息環境平地、山地
発生回数年1回
成虫が見られる時期6月から7月頃
越冬の状態幼虫で越冬
食草シモツケ、ホザキシモツケなど
亜種なし

ホシミスジは本州から九州まで広く分布しますが、コミスジやミスジチョウと比較すると分布は局地的で、どこでも見られる蝶ではありません。主に丘陵地や山地に生息しますが、都市部の近郊でも見られることがあります。成虫は年に1回の発生で、6月から7月頃にかけて成虫が観察できます。

日中にやや低い位置を滑空するように飛び、下草などによく止まります。

スポンサーリンク

ミスジチョウの紹介

2018年7月16日栃木県日光市のミスジチョウ
分布北海道、本州、四国、九州
生息環境平地、山地
発生回数年1回
成虫が見られる時期6月頃
越冬の状態幼虫で越冬
食草イロハモミジ、オオモミジなど
亜種なし

ミスジチョウは北海道から九州まで広く分布します。中部以西では山地に生息しますが、関東以北では平地に生息することもあります。成虫は年1回の発生で6月頃によく見られます。日中は樹の周りを滑空するように飛びます。

スポンサーリンク

オオミスジの紹介

2015年7月17日福島県猪苗代町のオオミスジ
分布北海道、本州
生息環境平地、山地
発生回数年1回
成虫が見られる時期7月から8月頃
越冬の状態幼虫で越冬
食草ウメ、スモモ、アンズなどバラ科の植物
亜種なし

オオミスジは、見た目が良く似るコミスジやホシミスジ、ミスジチョウと比較して大型の蝶です。北海道と本州の低山地や山地に分布し、四国や九州には生息しません。成虫は年1回の発生で、7月から8月頃に見られます。

スポンサーリンク

まとめ

この記事では、コミスジ・ホシミスジ・ミスジチョウ・オオミスジの違い・見分け方を紹介しました。

この4種類はどれもタテハチョウ科に分類される蝶で、滑空するように飛ぶという特徴があります。見た目はよく似ていますが、模様の違いを知っていれば見分けるのはそれほど難しくはなく、また翅の大きさも異なりますので、慣れてくると飛んでいる姿形からある程度見分けることができるようになります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました