【関東の美しい蝶】筑波山塊のゼフィルス(クロミドリシジミ・オオミドリシジミ・ウラナミアカシジミなど)

蝶の観察記録
※当サイトではアフィリエイト広告を利用して商品を紹介しています。
※当サイトではアフィリエイト広告を利用して商品を紹介しています。

筑波山は関東地方東部にある標高877mの山で、多くの蝶・昆虫が生息しています。これまでに筑波山周辺で観察した蝶は以下の記事で紹介していますが、この記事ではその中で、筑波山塊で観察できるゼフィルスを紹介します。

具体的にはこの記事では、これまで筑波山塊で観察した以下のゼフィルスを紹介します。

  • ミドリシジミ
  • クロミドリシジミ
  • オオミドリシジミ
  • ウラナミアカシジミ
  • アカシジミ
  • ミズイロオナガシジミ
スポンサーリンク

ミドリシジミ

2023年6月17日筑波山塊のミドリシジミ
分布北海道、本州、四国、九州
生息環境平地、山地
発生回数年1回
成虫が見られる時期6月から7月頃
越冬の状態卵で越冬
食草ハンノキなど
亜種なし

ミドリシジミはゼフィルスと呼ばれるミドリシジミ類の蝶の一群に属します。市街地でも観察する機会があり、翅の美しさから人気がある蝶です。関東地方でも、東京都の石神井公園や埼玉県の秋ヶ瀬公園、横浜市の舞岡公園などでミドリシジミが観察できます。オスの翅の表面はエメラルドグリーンに輝く美しい色をしていますが、近縁種のメスアカミドリシジミやアイノミドリシジミと比較すると輝きは鈍いです。

成虫は年に1回発生し、6月から7月頃に見られます。幼虫はハンノキなどの葉を食べるため、ハンノキなどが生えている森林や公園などで観察できます。オスは夕方の16時から19時頃に活発に活動し、食樹のまわりを飛び回ります。メスはオスに比べて不活発で、積極的に飛び回ることはあまりありません。

分布は北海道から九州にまで広いのですが、南方に行くほど生息地は限定されます。

スポンサーリンク

クロミドリシジミ

2023年6月4日筑波山塊のクロミドリシジミ
分布本州と九州
生息環境低山地から山地
発生回数年1回
成虫が見られる時期6月から7月頃
越冬の状態
食草クヌギ、アベマキ
亜種なし

クロミドリシジミは本州と九州に生息するゼフィルスの1種です。北海道でも函館市の古い記録がありますが、その後の追認が無いため、真偽は不明です。

他のゼフィルスと同様に年1回の発生で卵で越冬します。成虫は6月頃から見られ、♂は8月には姿を消しますが、♀は10月頃まで生き残ることがあります。

幼虫の食樹は基本的にクヌギとアベマキですが、コナラやカシワ、ナラガシワからも幼虫が見つかることがあります。

♂は主に早朝の4時頃に活動し、クヌギなどの周辺を飛び回ります。また、夕方にも活動が見られますが、早朝ほど活発には活動しません。♀は基本的に終日不活発で、クヌギなどから離れることはほとんどありません。そのため、普段の生活の中では出会う機会は少なく、そういった意味では珍しい蝶と言えます。

スポンサーリンク

オオミドリシジミ

2018年6月3日筑波山塊のオオミドリシジミ
分布北海道、本州、四国、九州
生息環境平地、山地
発生回数年1回
成虫が見られる時期6月から7月頃
越冬の状態卵で越冬
食草コナラ、ミズナラなど
亜種なし

オオミドリシジミは、平地にも生息するゼフィルスの1種です。東京近郊にも生息しており、埼玉県の狭山丘陵などで見られます。成虫年1回の発生で、6月頃から成虫を観察できます。オスの活動時間帯は午前中で、9時から10時頃がピークとなります。メスはあまり活動しません。

スポンサーリンク

ウラナミアカシジミ

2023年5月25日筑波山塊のウラナミアカシジミ
分布北海道、本州、四国
生息環境平地、山地
発生回数年1回
成虫が見られる時期6月から7月頃まで
越冬の状態卵で越冬
食草クヌギ、アベマキなどのブナ科の植物
亜種名義タイプ亜種、紀伊半島南部亜種

ウラナミアカシジミは平地性ゼフィルスの1種で、都心部の公園でも見られることがあります。翅には独特の黒い線も模様があり、近縁種のアカシジミと見た目が大きく異なるため、種の同定は容易です。成虫は、近縁種のアカシジミと比べて少し遅く羽化が始まり、6月頃に羽化して7月頃まで見られます。活動時間は主に夕方で、日没頃まで活発に活動します。日中は栗の花に吸蜜にくる姿がよく見られます。

スポンサーリンク

アカシジミ

2021年5月30日筑波山塊のアカシジミ
分布北海道、本州、四国、九州
生息環境平地、山地
発生回数年1回
成虫が見られる時期5月下旬から7月頃まで
越冬の状態卵で越冬
食草コナラ、ミズナラなどのブナ科の植物
亜種なし

年1回の発生で成虫は5月下旬頃から7月頃まで見られます。アカシジミは平地でも見られ、都心近郊の公園でも見られることがあります。活動時間は夕暮れ時で、栗の花に蜜を吸いにくるアカシジミが良く見られます。

スポンサーリンク

ミズイロオナガシジミ

2018年5月27日筑波山塊のミズイロオナガシジミ
分布北海道、本州、四国、九州
生息環境平地、山地
発生回数年1回
成虫が見られる時期5月下旬から7月頃まで
越冬の状態卵で越冬
食草クヌギ、ミズナラなど
亜種なし

ミズイロオナガシジミは、平地性ゼフィルスの1種です。ゼフィルスは主に山地に生息しますが、ミズイロオナガシジミは平地にも生息し、都会の公園でも見られることがあります。成虫は年1回の発生で、早ければ5月下旬頃から見られます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました