ヒサマツミドリシジミ~珍しい?生態写真や生息地、食草、越冬、亜種などを解説~

シジミチョウ科
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ヒサマツミドリシジミは生態が長い間解明されず、アカガシがヒサマツミドリシジミの幼虫の食草と判明したのが1970年です。ゼフィルスの食樹が次々に解明された1950年代においても、本種だけは解明されなかったことから、非常に珍蝶として扱われていました。

この記事では、これまでに観察したヒサマツミドリシジミの写真を紹介します。

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ヒサマツミドリシジミの紹介

2015年10月10日静岡県浜松市のヒサマツミドリシジミ
分布本州、四国、九州
生息環境山地
発生回数年1回
成虫が見られる時期オスは6月から7月頃。メスは10月頃まで。
越冬の状態卵で越冬
食草ウラジロガシなど
亜種なし

ヒサマツミドリシジミはゼフィルスの1種で、日本の固有種です。年1回の発生で、オスは主に午後活動し、14時から16時頃に卍巴飛翔を行い占有行動をとります。

和名の”ヒサマツ”は島根県の久松(きゅうしょう)山に由来します。発見者が久松をヒサマツと読み間違えたことからヒサマツミドリシジミとなりました。本種の幼虫の食性については、1968年に主原氏らによってアカガシから卵が得られ、1970年に藤岡氏らによって主要植樹がウラジロガシであることが突き止められましたが、それまでは確実な山地は京都の杉峠か滋賀の比良山ぐらいしかなく、また、ゼフィルスの食樹が次々に解明された1950年代においても、本種だけは解明されなかったことから、非常に珍蝶として扱われていました。

1971年には本種の卵を手に入れるため、静岡県の阿部川上流の梅ヶ島において、チェーンソーでウラジロガシの大木を倒したとの報道がなされ、問題となったこともあるぐらい、熱狂的なファンがいた蝶です。

ヒサマツミドリシジミ生活史解明者への懸賞金
(画像引用:日本鱗翅学会会報(1962)『蝶と蛾』,12巻,3号,P64,日本鱗翅学会.)
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ヒサマツミドリシジミの見分け方

ヒサマツミドリシジミの見分け方

ヒサマツミドリシジミは見分けるのが比較的容易で、上の写真の②がV字型をしていればヒサマツミドリシジミと断定することができます。

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ヒサマツミドリシジミの写真集

2015年10月10日静岡県浜松市のヒサマツミドリシジミ

静岡県浜松市にクロツバメシジミの観察に出掛けた時に、偶然ヒサマツミドリシジミを見つけました。9時前に現地に到着しました。道路を歩いていると突然シジミチョウが飛び出しました。初めはムラサキシジミかと思いましたが、近くの葉っぱにとまったところを確認すると、ヒサマツミドリシジミのメスであることが分かりました。ヒサマツミドリシジミは6月頃から成虫が発生しはじめ、オスは7月頃までしか生きませんが、メスは10月頃まで生き残ることがあります。この個体は10月まで生き残った個体です。

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