ミヤマカラスシジミ～珍しい？生態写真や見分け方、生息地、食草、越冬、亜種などを解説～

ミヤマカラスシジミは日本の固有種のシジミチョウです。近縁種であるカラスシジミやベニモンカラスシジミと比べると観察する機会が多い蝶です。

ミヤマカラスシジミの紹介

ミヤマカラスシジミは主に低山地から山地に生息する日本固有の蝶です。成虫は７月中旬ごろから８月ごろまで見られ、年１回の発生です。北海道から九州まで広く分布し、場所によっては非常に多くの個体を観察することができます。ミヤマカラスシジミのオスは午後に活発に活動し、俊敏に飛んではよく花に止まります。

ミヤマカラスシジミの見分け方

ミヤマカラスシジミは、近縁種であるベニモンカラスシジミやカラスシジミと見た目がよく似ます。ここでは、ミヤマカラスシジミの特徴を紹介します。

ミヤマカラスシジミを見分けるポイントは２つあります。

１つ目は、後翅の裏面の白線がミヤマカラスシジミは外縁とほぼ平行になります。カラスシジミやベニモンカラスシジミはこの白線が内側に寄ります。

２点目は後翅の裏面の黒点がミヤマカラスシジミは円形になります。カラスシジミやベニモンカラスシジミはこの点が弦月形になります。

ミヤマカラスシジミの写真集

山梨県富士河口湖町

富士山の山麓の本栖高原には多くのミヤマカラスシジミが生息しています。これまでに2009年から継続的に本栖高原のミヤマカラスシジミの観察をしていますが、毎回多くの個体に出会うことができます。

【富士山の蝶】本栖高原と梨が原に生息するヤマキチョウ、ゴマシジミ、クロシジミなど絶滅危惧種の蝶

富士山麓には、昔の火山活動により他の場所では見られない独特の草原環境が広がっています。この環境に適応している草原性の蝶を多く観察することができます。この記事では、これまでに富士山麓で観察した蝶を紹介します。

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福島県北塩原村

2021年7月23日に福島県の磐梯山周辺の農地脇の道を歩いていると、偶然ミヤマカラスシジミを発見しました。極めて狭い場所に密集して生息している様子で、その場所では多くの個体に出会えましたが、少し離れるととたんに観察することができなくなりました。ミヤマカラスシジミを福島県内で観察したのは今回が初めてでした。

【磐梯山周辺の蝶】ゼフィルスの宝庫である表磐梯と裏磐梯で観察できるミドリシジミなどを紹介

磐梯山はゼフィルスの宝庫と呼ばれるほど、多くのゼフィルス（シジミチョウ科の１群の総称）が生息しています。関東からもアクセスがしやすいため、蝶が好きな人にとっては人気のある場所です。私は2015年からゼフィルスを観察するため、磐梯山で継続的に観察を続けてきました。この間に多くのゼフィルスと出会いました。この記事では、これまでに磐梯山周辺で観察した蝶を紹介します。

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