長野県松本市には、オオゴマシジミやゴマシジミなど、貴重な蝶が多く生息しています。この記事では、長野県松本市及び諏訪市に生息するオオゴマシジミ、ゴマシジミについて紹介します。なお、松本市はムモンアカシジミで有名ですが、まだ観察ができておりません。観察でき次第写真を掲載する予定ですのであらかじめご了承ください。
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松本市の蝶
ゴマシジミ

本州のゴマシジミは日本で最も絶滅の危機に瀕する蝶の1種であり、その中でもここ松本市に生息する本州中部亜種という種は壊滅的な状況です。昔はこの奈川以外にも岐阜県や長野県などに広く生息していたゴマシジミですが、今ではほとんど見ることができなくなりました。今では、いわゆる種の保存法(絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律)で指定されており、採取等は禁止されています。
松本市は、貴重な本州中部亜種のゴマシジミを観察することができる非常に貴重な場所になっています。

2021年はオオゴマシジミを観察した後、場所を変えて松本市のゴマシジミの生息地に行きました。この場所は人為的にゴマシジミを保護している場所で、安定してゴマシジミを観察することができます。
過去には岐阜県から長野県にかけて広い範囲で観察できたゴマシジミですが、今ではその姿はほとんど見られなくなりました。この場所はそのゴマシジミが見られる非常に貴重な場所です。
この場所に来るのは2010年以来約10年ぶりでしたが、環境は変わっておらず、複数頭のゴマシジミを観察することができました。

短い滞在でしたが、複数頭のゴマシジミを観察することができました。この写真で、産卵しているのがメス、その右側にいるのがオスです。
オオゴマシジミ

この日の最大の目的は、まだ見ぬオオゴマシジミを観察することです。事前の調査で、松本市に生息していることは突き止めていましたので、その情報を頼りに現地に行ってみました。
現地に到着したのは午前7時頃と早かったため、まだオオゴマシジミは姿を現しません。1時間ほど待って8時頃になると、ひらひらと飛ぶやや大型のシジミチョウ科の蝶を見つけました。これまでに見たことがない蝶だったため、すぐにオオゴマシジミとわかりました。少し遠いところを飛んだり止まったりしていたため、望遠レンズで何とかその姿を撮影することができました。
その後も何頭かオオゴマシジミを見ることができました。

2023年にも数は少ないもののオオゴマシジミを観察できました。オオゴマシジミは非常に局地的な分布となっており、簡単に見られる蝶ではありません。この場所はオオゴマシジミが多産する貴重な場所です。今後もこの環境が続いていくことが望まれます。
クジャクチョウ

長野県松本市で非常に美しいクジャクチョウを観察しました。
コヒョウモン

その他の蝶
この場所では、オオゴマシジミの他、アサギマダラやヒメキマダラヒカゲを観察することができましたので、それらの蝶の写真も併せて掲載します。


諏訪市の蝶
オオムラサキ他
松本市でゴマシジミを観察した後、諏訪市まで場所を移してムモンアカシジミを探すことにしました。長野県諏訪市はムモンアカシジミが多産する場所として有名ですが、生息場所がいまいちわかっていません。GoogleMapでそれらしき場所を何か所かピックアップして行ってみましたが、残念ながら最後までムモンアカシジミの姿を見ることはできませんでした。ポイントがずれていたようです。
ムモンアカシジミは観察できませんでしたが、この場所ではオオムラサキやスジグロチャバネセセリなどの蝶を観察することができました。オオムラサキは、時期が遅かったためオスの観察はできませんでしたが、多くのメスを観察することができました。
長野県諏訪市で観察した蝶は以下5種類になります。





まとめ
長野県の松本市と諏訪市で観察した主な蝶は以下になります。
松本市 | シジミチョウ科 | ゴマシジミ |
松本市 | シジミチョウ科 | オオゴマシジミ |
松本市 | タテハチョウ科 | クジャクチョウ |
松本市 | タテハチョウ科 | コヒョウモン |
諏訪市 | タテハチョウ科 | オオムラサキ |
諏訪市 | タテハチョウ科 | シータテハ |
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