ミヤマクワガタの飼育・産卵・幼虫の育て方や寿命を解説~温度や湿度、マット、ゼリーなどのエサ~

カブト・クワガタ
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ミヤマクワガタは育てるのが難しいと聞いたけど、どうすれば長生きさせることができるの?

ミヤマクワガタは、コクワガタやノコギリクワガタと比較して飼育するのが難しいクワガタです。この記事では、ミヤマクワガタを長生きさせる方法を解説します。

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ミヤマクワガタの紹介

ミヤマクワガタのオス(左)とメス(右)

ミヤマクワガタの生息環境

ミヤマクワガタの「ミヤマ」は漢字で「深山」と書きます。その名の通り、ミヤマクワガタは標高の高い山間部に生息しています。そのため、カブトムシやコクワガタ、ノコギリクワガタと違い、都市に近い森林などでは目にする機会が少ない種です。

ミヤマクワガタの亜種

日本に生息するミヤマクワガタは、次の2つの亜種に分類されます。

  1. 本州や北海道、四国、九州に生息する一般的なミヤマクワガタ(原名亜種)
  2. 伊豆諸島に生息するイズミヤマクワガタ
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ミヤマクワガタの入手方法

ミヤマクワガタの成虫を入手する方法は主に以下3つがあります。

  • 野生のミヤマクワガタを捕まえる方法
  • ホームセンターなどで購入する方法
  • 累代飼育する方法

野生のミヤマクワガタを捕まえる

野生で採集したミヤマクワガタ

野生のミヤマクワガタは、標高の高い山地に生息しています。そのため、都会に住んでいる人にとっては出会う機会が少ないクワガタですが、標高の高い山地に行けば生息数が多い場所もあり、1度に大量のミヤマクワガタを採集できることがあります。

カブトムシやクワガタの成虫は、主にクヌギやコナラなどの樹液をエサとしています。また、基本的には夜に活動する夜行性の昆虫ですので、昼間に樹液の出ている木を見つけておいて、夜にその場所に行くとカブトムシやクワガタが見つかる可能性が高まります。

また、カブトムシやクワガタは夜間に光に集まる習性がありますので、光を放って集める方法(ライトトラップ)もあります。

  • カブトムシやクワガタはクヌギやコナラなどの樹液をエサとしている。
  • 夜行性のため、樹液の出ている木を夜に探しに行くと見つかる可能性が高まる。
  • 光を使って採集する方法(ライトトラップ)も有効。

樹液での採集と、ライトトラップの採集方法は以下のYouTube動画で紹介していますので、こちらも併せて是非ご覧ください。YouTubeのチャンネル登録も是非お願いします。

↓樹液採集

↓灯火採集

ホームセンターなどで購入

通販で購入したミヤマクワガタ

ホームセンターや通販などで、数千円でミヤマクワガタを購入することができます。ミヤマクワガタは人気のクワガタですので、時期になると取り扱っているホームセンターは多くあります。野生の採集が難しい人は、ホームセンターや通販での購入を検討してみましょう。

累代飼育する

ミヤマクワガタを産卵させて幼虫を育て、次世代のミヤマクワガタの成虫を育てることを累代飼育と言います。ミヤマクワガタは他のクワガタと比較して、産卵させるのが難しいと言われますが、累代飼育が上手くできれば、ミヤマクワガタをどんどん増やしていくことができます。

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ミヤマクワガタの飼い方・育て方

飼育中のミヤマクワガタ

ミヤマクワガタは標高の高い場所に生息するクワガタであり、温度の管理が最も大切です。温度は20℃から23℃で管理するようにしましょう。それ以外は、他のクワガタと同じ方法で飼育して育てることができます。

具体的な温度の管理方法

温暖な地域に住んでいる人は、自宅の温度の20℃から23℃にキープするのは容易ではありません。ここでは、自宅で温度を20℃から23℃にキープする方法を2つ紹介します。

【方法①】エアコンで温度を管理する

エアコンを24時間稼働しておけば、安定的に室温を低温に保つことができます。この方法のデメリットとしては、電気代がかかることです。

【方法②】発泡スチロールやクーラーボックスで温度を管理する

発泡スチロールを用いた温度管理

我が家では、発泡スチロールをと保冷剤を用いて温度を管理しています。保冷剤を定期的に交換すれば、安定的に低温を保つことができます。温度を一定に保つために、温度計を発砲スチロールケースの中に入れて、定期的に確認するようにしています。

ミヤマクワガタの成虫の寿命

クワガタはカブトムシと比較して寿命が長く、越冬して複数年生きる種類が多いのですが、ミヤマクワガタは他のクワガタと比較して短命です。寿命が短いものでは3か月程度で、長くても1年以上生きることはありません

ミヤマクワガタを育てるために必要なもの

【必要なもの①】飼育ケース(虫かご)

飼育ケース

ミヤマクワガタは大型のクワガタであるため、サイズが”中”以上の飼育ケースを選ぶのをオススメします。オスを同じケースに複数頭入れて育てると喧嘩をして寿命を縮めてしまいますので、オスは必ず1ケースで1匹としましょう。

コバエが気になる人は、コバエを防ぐことができる飼育ケースを購入するようにしましょう。

【必要なもの②】マット

飼育マット

クワガタを飼育するための専用マットをホームセンターや通販などで購入することができます。飼育マットは必須のアイテムですので、飼育前に必ず購入しておくようにしましょう。飼育マットには様々な種類があるので、目的にあったマットを選ぶようにしましょう。ポイントは以下の通りです。

  • ミヤマクワガタを産卵させて幼虫を育てたいと考えている場合は、クヌギなどでできた産卵・幼虫飼育用のマットを選ぶようにしましょう
  • 産卵を考えておらず、ダニなどの発生を防ぎたいと考えている場合は、ヒノキなどの針葉樹でできたダニやコバエなどの発生を抑えるマットを選ぶようにしましょう。

【必要なもの③】朽ち木・止まり木・エサ皿

エサ皿や朽ち木

クワガタやカブトムシは転倒してしまうと、自力で起き上がることができません。そのため、起き上がる時に掴まれる朽ち木などを置いておくことが必要です。

また、エサ皿があれば、ゼリーが周りに飛び散り、マットが汚れるのを防ぐことができます。エサ皿は必須ではありませんが、あると便利なアイテムです。

【必要なもの④】昆虫ゼリー

昆虫ゼリー

ミヤマクワガタは昆虫ゼリーで育てることができます。昆虫ゼリーの他、バナナやリンゴなどで育てることもできますが、水分量の多いスイカやメロンなどは体調を崩すおそれがありますので与えないようにしましょう。昆虫ゼリーは3日に1回は交換するようにしましょう。産卵をさせる場合はプロゼリーなどの高タンパクのゼリーがオススメです。

【必要なもの⑤】虫よけシート

虫よけシートを付けた飼育ケース

コバエの侵入を防止する飼育ケースを使用している場合は不要ですが、普通の飼育ケースを使用している場合で、コバエの侵入を防止したい場合は、虫よけシートを使うことをオススメします。飼育ケースの蓋にかさみ込むことで、コバエの侵入を防止することができます。虫よけシートには以下のメリットがあります。

  • コバエの侵入を防止できる
  • 昆虫マットの乾燥を防ぐことができる
  • 臭いを防ぐことができる

ミヤマクワガタ飼育の留意点

単独で飼育するようにしましょう

威嚇するミヤマクワガタ

ミヤマクワガタは性格が荒く、複数の個体を同じケースで飼育すると喧嘩をして寿命を縮めてしまいます。過去に、ミヤマクワガタをノコギリクワガタやカブトムシと同じケースで飼育したことがありましたが、毎晩のように喧嘩をしてしまいました。そのため、ミヤマクワガタは単独飼育を基本としましょう。

ノコギリクワガタと喧嘩するミヤマクワガタ

また、ミヤマクワガタはオスとメスでも喧嘩をしますので、ペアリング(交尾)をするとき以外は基本的にオスとメスを分けて飼育するようにしましょう。

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ミヤマクワガタの産卵セットの組み方

同居により交尾をしようとするミヤマクワガタ

ミヤマクワガタの産卵セットの組み方を解説します。

交尾をするまで

野生で捕まえてきたミヤマクワガタのメスは、8割程度の確率で交尾済みです。

ですので、野生のミヤマクワガタ(WD(ワイルド)といいます)は交尾をさせなくても卵を産む可能性が十分にあります。一方で、交尾をまだしていないミヤマクワガタを交尾させるためには、同居ペアリングとハンドペアリングの2つの方法があります。

同居ペアリング

同居ペアリングとは、ミヤマクワガタのオスとメスを同じケースに入れることで始まる交尾のことをいいます。

ハンドペアリング

ハンドペアリングとは、ミヤマクワガタのオスを人為的にメスの上に乗せることで始まる交尾のことをいいます。同居ペアリングでメスが交尾を拒否する場合でも、ハンドペアリングで交尾が始まることもあります。交尾を自分の目で確認することができることが大きなメリットです。

交尾をする時期

ミヤマクワガタは蛹から羽化して間もない個体は繁殖能力がないため、交尾を行うことができません。一般的には、羽化して3か月程度経過した個体は繁殖能力がつき、交尾ができる状態となっています。昆虫ゼリーを食べ始めるタイミングが目安となります。

交尾をしてから産卵するまで(産卵セットの組み方)

飼育ケースの底に産卵されたミヤマクワガタの卵

交尾を終えたミヤマクワガタは、産卵セットを組んでその中に入れると卵を産み始めます。ミヤマクワガタは、マットに産卵する種類ですので、産卵木には産卵しません。そのため、カブトムシと同じように産卵セットを組めば産卵してくれます。

ミヤマクワガタの産卵セットの組み方

以下で具体的な手順を解説します。

【手順①】マットを敷いて押し固める

飼育ケースにマットを5㎝程度敷き詰めてしっかりと押し固めます。マットが硬くなっていないとメスは卵を産みませんので、可能な限り強くマットを押し固めるようにしましょう。

【手順②】さらにマットを敷く

飼育ケースにさらにマットを5㎝程度敷き詰めて、軽く押し固めます。この時はそれほど強く押し固める必要はありません。

産卵してから孵化するまで

ミヤマクワガタの卵は10日から20日程度で孵化します。産卵の状態や幼虫の成長の状態を確認するため、割り出しを行います。

割り出しとは幼虫の状態を確認することです。マットを掘り返して産卵状況や幼虫の成長状態を確認しましょう。

割り出しを行う時期

割り出しは、産卵セットを組んでから2か月程度で行うようにしましょう。あまり長く放置してしまうと、ミヤマクワガタのメスが幼虫を食べてしまう恐れがあります。

ミヤマクワガタのメスは、卵を産むためにタンパク質を必要とします。そのタンパク質を幼虫を食べることで摂取します。この事態を防ぐために、2か月程度で割り出しを行い、幼虫を取り出すようにしましょう。

留意事項:温度管理

ミヤマクワガタを産卵させる上で最も重要なことが温度管理です。ミヤマクワガタは25℃以上になると産卵数が極端に減ります。産卵させるためには、20℃前後をキープするようにしましょう。クーラーボックスや発泡スチロール+保冷剤を用いることで低温をキープすることができます。

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孵化後の幼虫の飼い方・育て方

孵化直後のミヤマクワガタの幼虫

割り出し後の幼虫の管理

割り出して取り出したミヤマクワガタの幼虫は、以下の2つの方法で成長させることができます。

  • 菌糸ビンで飼育する。
  • 発酵マットで飼育する。

菌糸ビンで飼育する

菌糸ビンとは細かく砕いたクヌギなどの広葉樹のマットにキノコの菌を繁殖させたものです。菌糸ビンは通販などで購入することができます。ミヤマクワガタの幼虫は、菌糸を食べて成長します。2~3か月で交換し、蛹になるのを待ちます。

発酵マットで飼育する

菌糸ビンを使わなくても、クヌギやコナラなどの広葉樹の発酵マットで飼育することもできます。ホームセンターや通販などで、ミヤマクワガタの幼虫の飼育用のマットを購入すれば、問題なく育ちます。

温度管理と湿度管理

ミヤマクワガタの幼虫を育てる上で最も大切なのが温度管理です。25℃を越えるような状態は避けて、20℃~25℃をキープするようにしましょう。特に30℃を越える環境に置いておくと死んでしまうリスクが高まります

また、マットは乾燥しないよう、定期的に霧吹きを吹きかけるなど、マットは適度な湿度を保つようにしましょう。湿りすぎていると、カビが生えることがありますので、過度に湿度を高めるのも避けるようにしましょう。

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