【モンキチョウによく似た蝶】ミヤマモンキチョウとモンキチョウの違い・見分け方

蝶の見分け方
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日本には見た目がよく似た蝶が生息しており、蝶を観察していると同定に迷うことが多くあります。このブログでは、よく似た蝶の違いや見分け方を解説しています。

この記事では、ミヤマモンキチョウとモンキチョウの違い・見分け方を解説します。

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ミヤマモンキチョウとモンキチョウの違い・見分け方

見た目の違い

ミヤマモンキチョウとモンキチョウは見た目が非常に良く似ていますが、見分けるポイントは翅の表面の黒帯内の斑紋列です。下の写真のように、ミヤマモンキチョウは斑紋列がないのに対して、モンキチョウは斑紋列がある点で見分けることができます。

生息環境の違い

ミヤマモンキチョウは高山にのみ生息する高山蝶です。主に標高1,700m以上の高山にのみ生息するため、低地でミヤマモンキチョウを観察することはできません。

一方でモンキチョウは低地から高山まで広く分布しますので、低地で見られる種はモンキチョウとなります。

発生時期の違い

1年のうち、ミヤマモンキチョウは7月から8月頃にのみ見られるのに対して、モンキチョウは3月頃から11月頃まで見られます。そのため、例えば9月頃に見られた場合はモンキチョウとなります。

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ミヤマモンキチョウの紹介

2015年7月25日長野県東御市のミヤマモンキチョウ
分布本州
生息環境高山
発生回数年1回
成虫が見られる時期7月から8月頃
越冬の状態幼虫で越冬
食草クロマメノキ
亜種浅間山亜種、飛騨山脈亜種

ミヤマモンキチョウは本州中部の高山帯にのみ生息する蝶で、主に標高1,700m以上の高山に生息する蝶で、「高山蝶」と呼ばれることもあります。「高山蝶」と呼ばれる蝶は日本には以下の13種類が生息しています。

本州の高山蝶(9種類)

タカネヒカゲ、ミヤマモンキチョウ、ベニヒカゲ、クモマベニヒカゲ、タカネキマダラセセリ、ミヤマシロチョウ、オオイチモンジ、コヒオドシ、クモマツマキチョウ

北海道の高山蝶(4種類)

ウスバキチョウ、カラフトタカネヒカゲ、アサヒヒョウモン、クモマベニヒカゲ

地理的変異があり、浅間山に産する浅間山亜種と、飛騨山脈に産する飛騨山脈亜種がいます。成虫は年1回の発生で、7月から8月頃に見られます。

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モンキチョウの紹介

2017年5月28日東京都文京区のモンキチョウ
分布北海道・本州・四国・九州・沖縄
生息環境平地・山地
発生回数年4~7回程度
成虫が見られる時期3月頃から11月頃まで
越冬の状態幼虫で越冬
食草シロツメクサやコマツナギなどのマメ科の植物
亜種なし

モンキチョウは、その名の通り紋のある黄色い蝶ですが、全ての個体が黄色というわけではありません。上の写真では、上から3枚目と4枚目のモンキチョウはどちらかというと白色に見えると思います。ですが、この個体もモンキチョウです。

これは、♂と♀で色が異なるためです。♂のモンキチョウは必ず黄色になります。一方で、♀のモンキチョウは、白色の個体もいれば、黄色の個体もいます。ですので、白色の個体であれば必ず♀、黄色の個体であれば♂と♀どちらもあり得るということになります。

幼虫は都市部の公園などでもよく見かけるシロツメクサを食草とするため、都市部でも普通に見られます。また、山地や河川敷などでもよく見られ、様々な環境で生息している蝶です。

分布も北海道から沖縄まで日本全国で見られる蝶で、それゆえモンシロチョウなどと並んで日本で最も有名な蝶の1種であると言えます。

ミヤマモンキチョウという蝶と見た目は非常に良く似ていて見分けるのは難しいですが、ミヤマモンキチョウは浅間山系や飛騨山脈の標高1700m以上の場所にのみ生息する蝶であるため、通常観察できるのは基本的にモンキチョウということになります。また、モンキチョウの♀とモンシロチョウを見間違う人もいるかもしれません。

日本蝶類図説(1904年の図鑑)に掲載されているモンキチョウ

1904年に出版された日本蝶類図説(宮島幹之助)に記載されているモンキチョウを紹介します。

宮島幹之助(1904)『日本蝶類図説』.

普通の種にして雄は全翅黄色を呈す。前翅外縁は帯褐黒色にして中に黄色又は黄白色に紋あり。中室先端には黒褐色の點を有す。後翅暗色を帯び外縁黒く、中央に橙黄色の紋あり。此紋は裏面に於て黄褐色の環にて圍まれたる銀白色紋をなす。故に又もんきてふの名あり。雌には二形あり。一は雄の如く黄色にして、一は帯黄白色なり。紋様は何れも雄と大差なし。晩秋にあらはるるものは往々成虫の状にて越年す。是れおつねんてふの名ある所以なり。期節により又變化多き種にして春生は小く夏生は大なり。

●期節 二月ー十一月

●産地 全国到處

●仔虫 暗緑色にして背に二條、側面に一條の白線を有す。からすのえんどう、うまごやし等野生豆科植物を食す。

宮島幹之助(1904)『日本蝶類図説』.

昔は成虫で越冬すると考えられていたため、オツネンチョウ(越年蝶)と呼ばれていましたが、その後の調査で幼虫で越冬することが判明し、現在は基本的にモンキチョウと呼ばれています。

生息環境は都市部の民家や公園から山地までと様々な環境で見られる蝶であり、分布は北海道から沖縄までと広いため、モンシロチョウなどと並んで日本で最も有名な蝶の1種です。

日本蝶類図説(1904年)でも産地は「全国到處」と記載されており、当時から日本全国で見られる身近な蝶であったと推測できます。

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ミヤマモンキチョウ以外のモンキチョウに似た蝶

ミヤマモンキチョウ以外にモンキチョウに似た蝶として、モンシロチョウやキタキチョウがいます。それらの見分け方は以下の記事で紹介していますので、こちらも併せてご覧ください。

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