【バタフライガーデン作り方】植物や花の種類~幼虫のエサとなる植物や蜜が出る花は~

蝶の生態他
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庭を蝶が飛び回る場所にしたい。

庭で蝶が卵から成虫になるまでの過程を観察したい。

この記事では、自宅の庭をバタフライガーデンにするノウハウを紹介したいと思います。実際に私は、自宅の庭に蝶が好む花や食草となる植物を植え、バタフライガーデンとして楽しんでいます

バタフライガーデンを作るにあたっては、まずは植物の選定が重要です。なぜなら、多くの蝶の成虫は花の蜜を吸い、幼虫は植物の葉を食べるなど、植物に多くを依存しているからです。一方で、とりあえず植物を植えれば蝶が来るわけではありません。蝶は種類によって好きな植物が異なります

例えば、都会でよく見るアゲハチョウの幼虫はミカン科の植物を食べますので、庭にミカン科の植物を植えれば多くのアゲハ蝶が庭に来ることになります。つまり、庭に植える植物を工夫することで、多くの種類の蝶が集まるバタフライガーデンを作ることができます。

この記事では、これからバタフライガーデンを作ろうとする方向けに、オススメの植物とそれによりどの様な蝶が来るのかを紹介したいと考えています。

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幼虫のエサになる植物

蝶を呼ぶためには、大きく分けて幼虫の食草となる植物と、成虫が蜜を吸う植物を植えることが重要です。アゲハチョウ科の幼虫の多くはミカン科の植物を好むため、ミカン科の植物を植えることが重要となります。ただし、全てのアゲハチョウ科がミカン科の植物を好むわけではありません。以下の具体的なオススメ植物を記載します

アゲハチョウの幼虫のエサとなる植物

カラタチ、ミカン、ヘンルーダ、サンショウ

これらは全てアゲハチョウが好むミカン科の植物ですが、この中で最もオススメなのがカラタチです。理由としては、枯れることがほとんどない強い植物ですので、育てるのが簡単であることに加えて、アゲハチョウの幼虫が特に好む植物です。カラタチを植えると、非常に多くのアゲハチョウが産卵に来ます。我が家ではあまりに多くのアゲハチョウが来るため、すぐに葉っぱが食べつくされてしまうという事態に毎年なっています。カラタチにはアゲハチョウ以外にもクロアゲハやナガサキアゲハも来ます

一方でカラタチの弱点は、棘があることと、樹高は大きくなると4m程度まで成長します。また、見た目もそれほど良い植物とは言えません。それらを気にする方には、個人的にヘンルーダーがオススメです。ヘンルーダは樹高は1m程度ですし、6月頃には黄色い綺麗な花が咲きます。また、ヘンルーダはホームセンター等で簡単に入手できますし、1株あたり数百円程度で売られていることが多いです。さらに、1回買うと、種で勝手に増えていきますので、株を増やすのも簡単にできます。

アゲハチョウやクロアゲハは日本のほとんどの地域で生息しているため、このカラタチやミカン、ヘンルーダ、サンショウ等を植えておくことで、ほぼ間違いなくこれらの蝶が庭にくることになると思います。

カラタチにきたアゲハチョウの幼虫
ヘンルーダに産卵するカラスアゲハ

パセリ

パセリはキアゲハの幼虫の食草です。キアゲハは見た目はアゲハチョウに似ていますが、キアゲハの幼虫はミカン科の植物ではなくパセリやニンジン、セリ等の植物を食べます。その中でもパセリはホームセンターなどで数百円で苗が売られていて入手が簡単なので、我が家ではパセリを育てています。毎年キアゲハの幼虫がきて多くの葉を食べますが、パセリは放置しておいても種で勝手に増えていくため、苗を買ったのは初年度だけで、それ以降は買っていません。

パセリにきたキアゲハの幼虫
自宅で羽化したキアゲハ

ウマノスズクサ

ウマノスズクサはジャコウアゲハの幼虫の食草になります。我が家では昨年度購入し現在育成中ですが、まだジャコウアゲハの幼虫は来ていません。そのため、今後進捗があれば適宜この記事を編集していこうと思っています。ただし、ジャコウアゲハは生息域が限られていますので、地域によってはウマノスズクサを植えてもジャコウアゲハが来ないこともあります。

シロチョウやタテハチョウ、シジミチョウ、セセリチョウの幼虫のエサとなる植物

キャベツ

自宅で育てているキャベツ

キャベツはモンシロチョウの幼虫のエサとなる植物です。キャベツは、種をスーパーなどで安価に購入できます。我が家では、種を購入して育てています。そうすると、モンシロチョウが自らキャベツを見つけて、卵を産みに来てくれます。

ミヤギノハギ

バタフライガーデンを作る場合、ミヤギノハギは最もオススメの植物の1つです。理由は、多くの種類の蝶の幼虫がこの植物を食べるからです。具体的には、キタキチョウ、ツバメシジミ、ルリシジミ、ウラナミシジミ、コミスジといった蝶の幼虫がミヤギノハギを食べるため、これらの蝶が庭にくることになります。また、ミヤギノハギは非常に丈夫な植物で、基本的に手入れをしなくても枯れることはないので、植物初心者の方にも非常にオススメな植物です。

ミヤギノハギで休むキタキチョウ

ニオイスミレ

ミオイスミレはツマグロヒョウモンの幼虫の食草になります。ツマグロヒョウモンは数十年前は関東付近には生息しなかった蝶ですが、現在は関東をはじめ色々な場所で見ることができます。そのため、庭にニオイスミレを植えることでツマグロヒョウモンが来る確率は高くなります。

庭にきたツマグロヒョウモン。写真はミヤギノハギに止まっている写真ですが、ニオイスミレに産卵をしました。

スイバ

スイバはベニシジミの幼虫の食草になります。ベニシジミも日本の広い地域で生息している蝶ですのでスイバをオススメします。スイバは一般的には雑草として公園等に生えていることが多いですので、ホームセンター等で購入するというよりは、雑草を探したほうが早いと思います(多分ホームセンター等には売っていないと思います)。

カタバミ

カタバミはヤマトシジミの食草になります。ヤマトシジミは日本で最も一般的な蝶の1種です。カタバミは放っておいても勝手に生えてくる強力な雑草です。そのため、このカタバミとヤマトシジミのセットは手間いらずで庭をバタフライガーデンにしてくれると思います。我が家にもカタバミは至るところに自生していて、普通に見たらただの雑草ですが、意識的に抜かないようにしています。

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成虫が蜜を吸う植物

ブッドレア

ブッドレアは英名で「バタフライブッシュ」と呼ばれていて、多くの蝶が蜜を吸いにくることで有名な植物です。多くのアゲハチョウ科は紫色や赤色の花を好む特徴があり、紫色の花を咲かすブッドレアは多くのアゲハチョウ科やタテハチョウ科やセセリチョウ科の蝶がきますので、これを植えておくだけで立派なバタフライガーデンになります。また、花が咲く期間も7月~10月頃と非常に長いため、夏に成虫になる蝶と秋に成虫になる蝶の両方をを楽しむことができます。

ブッドレアの蜜を吸うヒメアカタテハ

バーベナ・ボナリエンシス

バーベナ・ボナリエンシスも多くの蝶が蜜を吸いにきます。我が家ではアゲハチョウやセセリチョウ科の蝶が多く来ます

バーベナ・ボナリエンシスの蜜を吸うナミアゲハ
バーベナ・ボナリエンシスの蜜を吸うナミアゲハ
バーベナ・ボナリエンシスの蜜を吸うナミアゲハ
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バタフライガーデンで観察できた蝶の紹介

アゲハチョウ科

カラスアゲハ

2020年5月10日カラスアゲハ

自宅のヘンルーダに産卵のためにカラスアゲハがきました。ヘンルーダはミカン科の植物で、多くのアゲハチョウ科の蝶が産卵に訪れます。カラスアゲハが産卵に来ているのを見たのはこの1回だけです。

キアゲハ

2018年6月29日キアゲハ

キアゲハの幼虫はセリ科の植物を食べます。バタフライガーデンにパセリを植えており、そこにキアゲハの幼虫が集まります。この写真はバタフライガーデンのパセリで育ったキアゲハが羽化した瞬間です。この後大空へ飛び立っていきました。キアゲハは日本の広い地域に生息している蝶ですので、バタフライガーデンを作りたいと考えている方は是非パセリをお試しください。

ナミアゲハ

2018年6月9日ナミアゲハ

アゲハチョウ科の3種類目はナミアゲハ(アゲハチョウ)です。この写真は、バーベナ・ボナリエンシスに吸蜜しに来たナミアゲハです。バーベナ・ボナリエンシスはナミアゲハ以外にも多くの蝶が吸蜜にきます。個人的にはオススメの植物の1つです。

シロチョウ科

キタキチョウ

2018年7月1日キタキチョウ

キタキチョウはバタフライガーデンに最もよく来る蝶の1種です。バタフライガーデンにミヤギノハギを植えており、そこに産卵をしによくきます。ミヤギノハギはキタキチョウの他、ツバメシジミ、ルリシジミ、ウラナミシジミ、コミスジといった蝶の幼虫が葉を食べます。これを植えておくだけで多くの蝶が訪れますので、ミヤギノハギもオススメの植物の1つです。

モンシロチョウ

2018年8月11日モンシロチョウ

モンシロチョウの食草はバタフライガーデンには無いのですが、それでも何度かモンシロチョウは見かけました。そのうちモンシロチョウの食草も植えたいと考えています。

タテハチョウ科

キタテハ

2020年7月19日キタテハ

キタテハはバタフライガーデンに植えたブッドレアで度々吸蜜をする姿を目撃します。ブッドレアが大好きなようです。

ツマグロヒョウモン

2020年5月7日ツマグロヒョウモン

ツマグロヒョウモンの幼虫の食草であるニオイスミレを植えているため、ツマグロヒョウモンの姿もよく見かけます。ブッドレアやバーベナ・ボナリエンシスに吸蜜に来る姿も度々目撃します。

ヒメアカタテハ

2018年9月17日ヒメアカタテハ

ヒメアカタテハもキタテハやツマグロヒョウモンと同様にブッドレアに吸蜜に来る姿も度々目撃します。秋になると良く姿を目撃します。

シジミチョウ科

ウラギンシジミ

2018年9月23日ウラギンシジミ

ウラギンシジミはそれほど頻繁にくるわけではありませんが、時折俊敏に飛ぶ姿を目撃します。

ウラナミシジミ

2022年9月3日ウラナミシジミ

夏を過ぎて秋が近づくころになるとウラナミシジミが分布を広げて色々な場所で見られるようになります。バタフライガーデンでバーベナ・ボナリエンシスの蜜を吸いにウラナミシジミが飛来しました。

ヤマトシジミ

2019年5月3日ヤマトシジミ

ヤマトシジミはどこでも見られる蝶で、バタフライガーデンにも度々訪れます。ヤマトシジミの幼虫の食草であるカタバミは一般的には雑草ですが、バタフライガーデンではあえてカタバミ抜くことなく残しています。そのため、時折カタバミに産卵するヤマトシジミの姿を目撃することがあります。

ルリシジミ

2018年7月21日ルリシジミ

ルリシジミの幼虫の食草であるミヤギノハギを植えているため、ルリシジミを観察することができます。

セセリチョウ科

イチモンジセセリ

2018年7月7日イチモンジセセリ

セセリチョウ科の蝶の中で最もよく見られる種であるイチモンジセセリも、バタフライガーデンで観察することができました。セセリチョウ科の蝶はブッドレアが好きなようで、頻繁にブッドレアで吸蜜する姿を見かけました。

コチャバネセセリ

2018年7月1日コチャバネセセリ

バーベナ・ボナリエンシスで吸蜜をするコチャバネセセリを観察することができました。珍しい蝶ではありませんが、家の周りであまり見たことが無かったので、まさかコチャバネセセリが来てくれるとは思っていませんでした。

チャバネセセリ

2020年7月19日チャバネセセリ

チャバネセセリはイチモンジセセリと並んで最も一般的に見られる蝶の1種です。イチモンジセセリほどではないものの、ブッドレアで吸蜜するチャバネセセリは何度か目撃しました。

ミヤマチャバネセセリ

2019年8月18日ミヤマチャバネセセリ

自宅周辺でミヤマチャバネセセリが生息しているとは思っておらず、ブッドレアに来ているミヤマチャバネセセリを見たときは驚きました。自分が思ってもいない蝶が周辺には生息しているということを知りました。

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