ギフチョウとヒメギフチョウは見た目はよく似ていますが、幼虫の食草が異なることにより、明確に生息の分布が分かれています。その生息域の境界線は「リュードルフィア線」と呼ばれ、その境界線上には、ギフチョウとヒメギフチョウの両種が混在する地区があります。ここ白馬村はそういった生息域の境界線上でギフチョウとヒメギフチョウが混在する場所の1つです。
私は2016年5月7日と8日の2日間、長野県白馬村の五竜たかくり苑と貞麟寺にギフチョウとヒメギフチョウの観察に行ってきました。この記事ではその時に撮影した写真を紹介します。
長野県白馬村(五竜たかくり苑・貞麟寺)で観察した蝶の写真
2016年5月7日と8日の2日間で撮影した蝶のうち、以下ではギフチョウ、ヒメギフチョウ、ミヤマカラスアゲハの3種の写真を紹介します。
ギフチョウ
まずはギフチョウです。白馬村に生息するギフチョウは、後翅縁毛が黄白色になった「イエローバンド型」という特殊な遺伝子を持った種(異常型)が生息しているのですが、この日は通常のギフチョウしか観察できませんでした。生息数は多く、かなりの数のギフチョウを観察することができました。
イエローバンド型の観察は次回に持ち越しとなりました。

ヒメギフチョウ
この日の最大の目的はヒメギフチョウを観察することでした。
ヒメギフチョウはこれまでに観察したことがなく、ギフチョウとの見分けができるのかどうか不安もありましたが、ヒメギフチョウの方がやや小型であることや、全体的な色の違い(ヒメギフチョウの方が黄色っぽい)、前翅最外縁の黄色帯の違いから比較的容易に見分けることができました。
ヒメギフチョウも生息数は多いようで、複数頭にであることができました。

ミヤマカラスアゲハ
最後にミヤマカラスアゲハを紹介します。
白馬特有の蝶ではありませんが、春型のミヤマカラスアゲハはやはり綺麗だったので写真を掲載することにしました。
この日はひらひらとゆっくり飛んでいて、タンポポに吸蜜にきていました。
ツツジにきているミヤマカラスアゲハはよく見ますが、これまでタンポポにきているというのは見たことがありませんでした。

長野県白馬村(五竜たかくり苑・貞麟寺)で観察した蝶のリスト
2016年5月7日と8日の2日間で、長野県白馬村(五竜たかくり苑・貞麟寺)で撮影した全ての蝶を紹介します。
ギフチョウやヒメギフチョウの他にも、コツバメやツマキチョウといったスプリング・エフェメラルを撮影しています。
種 | 年 | 月 | 日 | 都道府県 | 区市町村 | 以降の住所・場所 |
ギフチョウ | 2016 | 5 | 7 | 長野県 | 白馬村 | 大字神城(貞麟寺) |
ギフチョウ | 2016 | 5 | 7 | 長野県 | 白馬村 | 大字神城 |
ヒメギフチョウ | 2016 | 5 | 7 | 長野県 | 白馬村 | 大字神城(五竜たかくり苑) |
ヒメギフチョウ | 2016 | 5 | 7 | 長野県 | 白馬村 | 大字神城(貞麟寺) |
ミヤマカラスアゲハ | 2016 | 5 | 7 | 長野県 | 白馬村 | 大字神城(貞麟寺) |
コツバメ | 2016 | 5 | 8 | 長野県 | 白馬村 | 大字神城(貞麟寺) |
スジグロシロチョウ | 2016 | 5 | 7 | 長野県 | 白馬村 | 大字神城(貞麟寺) |
ツマキチョウ | 2016 | 5 | 7 | 長野県 | 白馬村 | 大字神城 |
モンキチョウ | 2016 | 5 | 7 | 長野県 | 白馬村 | 大字神城(貞麟寺) |
ヤマトスジグロシロチョウ | 2016 | 5 | 7 | 長野県 | 白馬村 | 大字神城(貞麟寺) |
ヤマトスジグロシロチョウ | 2016 | 5 | 8 | 長野県 | 白馬村 | 大字神城(貞麟寺) |
サカハチチョウ | 2016 | 5 | 7 | 長野県 | 白馬村 | 大字神城(貞麟寺) |
サカハチチョウ | 2016 | 5 | 7 | 長野県 | 白馬村 | 大字神城(五竜たかくり苑) |
ルリタテハ | 2016 | 5 | 7 | 長野県 | 白馬村 | 大字神城(貞麟寺) |
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